頭痛

緊張型頭痛はおもに首や肩まわりの筋肉が硬くなり、血流が低下することで発症するといわれています。
また、頭痛のなかでは発生頻度が高いといわれ、多くの方が緊張型頭痛の症状に悩まされているとされます。
比較的女性に多く発症しますが、デスクワークを行う男性にも発症例が多いです。

このような特徴のある緊張型頭痛は、次のような方に発生しやすいといわれています。

・パソコンやスマホをよく使う方
・姿勢が悪い方
・身体が冷えやすい方
・運動不足の方
など

とくにデスクワークを行う方は座った姿勢が長くつづくため、首や肩の筋肉が硬くなりやすく、緊張型頭痛を発症するリスクが高くなります。

緊張型頭痛を発症すると、次のような症状がみられます。

・頭がジワジワと痛む
・頭が締め付けられるように痛む
・頭が重い、ぼーっとする
など

緊張型頭痛の痛みは頭全体が締め付けられるような痛みや、後頭部にかけてピリッと痛むような特徴があるとされています。
また、痛み以外にも頭が重く感じる（頭重感）方や、めまい、吐き気といった症状をともなう方もいらっしゃいます。

長時間同じ姿勢で作業を行うことでの疲労によって姿勢が悪くなり、首や肩への負担が増えると緊張型頭痛を起こしやすくなるため注意しましょう。

片頭痛は女性に多くみられ、おもにストレスやホルモンバランス、天候の変化が影響しています。
ホルモンバランスが崩れる原因には、自律神経の乱れが関わっていると考えられています。

次のような方は、片頭痛を発症しやすいため注意しましょう。

・会社や家庭でのストレスが溜まっている
・日頃十分な休息が取れていない
・季節の変わり目や雨の日（低気圧の日）に体調を崩しやすい
など

このほかにも、赤ワインやチョコレートなど特定の食物を摂りすぎることがきっかけで片頭痛を発症する方もいらっしゃいます。

片頭痛を発症すると、次のような症状がみられます。

・頭の片側だけが痛む
・ドクドクと脈を打つように痛む
・体勢を変えると痛みが増強する
・光や音に過敏になる
・吐き気や悪寒を感じる
など

片頭痛は、頭の血管が拡張することによって起こるといわれています。
また、更年期、妊娠・出産期ではホルモンバランスが崩れ、痛みのほかに吐き気や悪寒を感じる場合もあります。

片頭痛の特徴として、頭痛が起こる前に視界がぼやけたりかすんだりといった前兆症状がみられる傾向があるといわれます。
片頭痛が起きているときは体勢を変える、身体を温めるといったことでも症状が強くなるので気をつけましょう。

慢性頭痛の症状を軽減するためには、ストレッチが効果的といわれています。
ストレッチを行う際は、首・肩・背中の筋肉を中心にストレッチを行いましょう。

・首のストレッチ：首を横に倒した状態で力を抜き、手で首を傾け首の横の筋肉を伸ばす
・肩や背中のストレッチ：両手を頭より高い位置で壁につき、お辞儀をするように身体を前に倒し肩甲骨まわりの筋肉を伸ばす

上記のようなストレッチを、入浴後の身体が温まっている状態で行ってみてください。（緊張型頭痛の場合）

慢性頭痛のうち、緊張型頭痛の症状を軽減させるためには、身体を温めることが効果的とされています。
手軽に身体を温める方法として、次の方法を試してみてください。

・入浴の際しっかりと湯船に浸かる
・蒸しタオルを首に巻く
・マフラーやストールを巻く
など

身体を温めると血行が促進され、筋肉の緊張が緩和されるため、緊張型頭痛の症状を軽減する効果が期待できます。

片頭痛の症状の緩和・改善は、首や頭を冷やすと効果的とされています。
片頭痛は血管が拡張し、血流の促進によって痛みを生じるため、冷やす（アイシング）ことで症状の緩和が期待できます。

反対に温めてしまうと症状の悪化につながるため注意しましょう。

緊張型頭痛や片頭痛を予防するためには、日頃から首や肩まわりのストレッチが効果的とされています。
とくに緊張型頭痛は、日常生活での習慣によって首や肩の筋肉に負担がかかって発症する場合が多いためストレッチが推奨されています。

ストレッチを行う際は、勢いをつけて筋肉を伸ばすのではなく、息を吐きながらゆっくりと筋肉を伸ばすことを意識してみてください。

慢性頭痛を予防するためには、普段から正しい姿勢を保持することが重要です。
不良姿勢（猫背やなで肩）でいると、背骨や骨盤がゆがんでしまい、首や肩の筋肉にかかる負担が増えてしまいます。
不良姿勢では、頭痛や肩こり、腰痛などの症状を発症するリスクが高まるので気を付けるようにしましょう。

ちなみに、正しい姿勢とは背筋が伸び軽く胸を張ったような姿勢を指しています。
デスクワークを行う方はお尻の下にクッションを入れ、その上に座ると正しい姿勢をキープしやすくなるのでぜひ試してみてください。

緊張型頭痛や片頭痛を予防するためには、日頃から規則正しい生活を心がけることが大切です。

・栄養バランスがよい食生活
・十分な睡眠
・適度な運動
・ストレスを溜めない
など

上記の点を意識し、生活スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。

当院では、頭痛解消に向け、先ず首と肩の関節可動域を改善します。
可動域が狭く首・肩周辺の筋肉がこわばり緊張した状態では頭への血流も滞ります。

頭痛の出る人は普段から筋肉の緊張状態がある上に、更に気温の変化やストレス、雨の前など気圧の変化で影響を受け更に緊張状態が進み頭痛が発生します。
普段から十分にリラックスでき血流のいい柔軟性のある筋肉であれば少々の変化には対応でき頭痛の発生を抑えることにつながります。

自律神経の症状による頭痛に対しては鍼灸治療により交感神経と副交感神経のバランスを整え心身共にリラックスしていただきます。