超音波療法

超音波療法とは、人間の耳には聞こえない周波数帯（20kHz以上）の超音波を使用し、1秒間に数万回以上に及ぶ機械的振動で温熱作用を与える施術となります。
超音波療法であれば最大15cmほどの深さまで均等に刺激を与えられるため、効率的に症状を改善へつなげるといわれています。

●超音波療法が行われる症状

超音波療法はケガの施術の際に使用される場合が多く、深部の筋肉まで刺激を与えられることから、筋肉の緊張緩和や痛みの緩和、血流促進を目的として使用されるといわれています。
また、超音波療法は慢性的な腰痛の症状でも使用される場合があります。
慢性的な腰痛では、身体の深い部分に存在する筋肉が硬くなっていると痛みを生じている可能性があります。
超音波療法であれば、手技療法ではアプローチが難しい深部の筋肉に刺激を与えることが可能です。

●超音波療法の作用

超音波療法の作用は次の通りです。

・組織の伸展性を高める
・血流促進
・疼痛改善
・筋スパズムの改善（筋肉の一時的な緊張、痙縮）
など

上記のように、深部組織の血流を促進することで筋肉の緊張を和らげ痛みを改善する作用があるとされています。

●超音波療法は物理療法のひとつ

超音波療法は物理療法のひとつであり、整骨院・接骨院で行われる物理療法には次のものがあげられます。

・温熱療法（ホットパック、赤外線など）
・アイシング
・電気療法（干渉波、低周波など）
・超音波療法
など

整骨院・接骨院では痛みの早期改善を目指すために、手技療法と組み合わせて超音波療法を行います。

●超音波療法を用いた施術の流れ

痛みや不調に対する施術の流れとしては、まず手技療法を行い、その後に超音波療法を行います。
手技療法ではマッサージ、ストレッチ、運動療法などの施術を行い、その後の超音波療法では手技療法で取りきれなかった筋肉の症状に対してアプローチします。
深部の筋肉の硬さや痛みのとれにくい箇所については、手技療法よりも超音波療法の効果が期待できるため、このように組み合わせて施術をする場合があります。

超音波療法を行うことで、次のような効果が期待できます。

●温熱効果

超音波療法による細かな振動によって、深部の組織に摩擦を起こし温熱作用を生み出します。
そのため、筋肉のこりやケガによる筋肉の硬結を緩和し、症状を和らげる効果が期待できます。
捻挫や肉離れなどのケガは、深部に筋肉の硬結を残してしまうと再発やパフォーマンスの低下につながるため、深部にアプローチできる超音波療法が効果的とされています。

●深部の血管拡張

超音波療法によって、深部の血管拡張効果が期待できます。
手技による刺激によって血管が拡張し血流促進効果が望めますが、深部の筋肉にしっかりと刺激を与えるのは難しいといわれています。
超音波療法であれば、深部に位置する筋肉にも刺激が伝わり、深部の血管拡張効果が望めると考えられます。
そのため、痛みの抑制にも効果的とされています。

●頑固な硬さを改善

慢性的な腰痛やアスリートのケガでは、深部に筋肉の硬さを抱えているケースが多いといわれます。
その際、手技で深部に刺激を伝えるためには強めの圧を加えることとなり、患者様の身体にも負担がかかってしまう可能性があります。
超音波療法ではアプローチが難しい深部の組織にも刺激を伝え、細胞を活性させ痛みや硬さの緩和ができます。

●腫脹（腫れ）の軽減

外傷時に患部が腫れる場合がありますが、超音波療法を行うことで血流を促進させ腫れを早期に軽減させる効果が期待できます。
そのため、捻挫や肉離れなどの外傷の際にも使用される場合が多いです。

超音波療法は、次のような症状に適しているといわれています。

・外傷（骨折、捻挫、肉離れなど）
・障害（拘縮、可動域制限など）
・慢性症状（肩こり、腰痛、筋疲労など）

超音波療法のおもな作用は温熱作用であり、温熱効果によって症状の改善が見込まれる症状は多数存在するといわれています。
とくに筋肉の緊張による痛みや可動域の低下、炎症症状などには効果的であるため、整骨院・接骨院を訪れる患者様の多くの方が抱える症状緩和に期待できます。

痛みや動かしづらさなど、身体の悩みを抱えている方は一度超音波療法を受けてみてはいかがでしょうか。

当院では、手技で取り切れない症状や深部の筋肉に対して使用します。

超音波施術は電気療法とは異なり、施術の際の刺激をほとんど感じにくい施術です。
患者様からしたら効果が得られるか不思議に思われるかもしれませんが、超音波療法は自然治癒力を促進する効果がありますので、ケガをしている方にはぴったりな施術です。

関節や筋肉の動かしづらさを感じている方はぜひ一度当院へご相談ください。